おばあちゃんの椅子
[2017.09.04]
上京する時に、おばあちゃんに椅子と机を新品で買ってもらったんですよ。
先に上京していた姉からは、東京は狭いからそんな大きな机と椅子は要らないって忠告されたのですが、おばあちゃんからは大学生なら勉強机と椅子は必要だろうと持たされたんですよ。
大学とは都会とは賃貸住宅とはどんなところか知らなかったし、素直だったのでしょうね。
ベットに寝転がって勉強していたので机の上は年中物置状態で、ちゃんと椅子に座って机に向かったのは6年次になってからの卒業試験の時と歯科医師国家試験対策の時だけでした。
ステンレスの事務机はさすがに大き過ぎて確か3度目の引越しで手放したのですが、椅子の方は使わない時期にはこっそり実家に置いたりしながら四半世紀経過しまして、やっと終の居場所が決まりました。
クッションはへたり、裏地はほつれ、背もたれのバネも動かないのですが、院長室の椅子として余生を過ごすことになりましたよ。おばあちゃん。。
まだ元気なんですけどね。