ロングネックラウンドバー
[2018.07.10]
親知らずの抜歯時に歯を削って歯冠と歯根に分割する時があるのですが、通常の歯を削るバーでは短い為、特別な長いバーを使うのです。
前の勤め先では細いゼックリアバーばかり使っていたので、すっかりそれに慣れてしまっていたのですが、久し振りにロングネックラウンドバーを買いました。
昔の低トルクタービンでロングネックラウンドバーを使うと、なかなか削れなくて時間ばかりかかって苦労したのですが、最新の5倍速コントラにつけると高トルクで歯冠のエナメル質が簡単に削れて、さらに分割後はラウンドバーの厚み分スペースができるのでアンダーカットに入った歯冠でもあっという間に取り出せます。
20年前の大学病院口腔外科時代に先輩から言われた
「下顎水平埋伏歯の抜歯時間の半分は歯冠の分割で決まる!」
との格言も、高トルクのコンパクトヘッドコントラハンドピースの進歩で過去のものです。
昔は、埋伏歯抜歯の時間短縮のために、なるべく1回でエナメル質が薄い部位で分割したり、通常の治療でもエナメル象牙境を狙って削ったりの苦労があったんですよ。。